休診日 木・日・祝祭日
月・火・水・金・土
9:30〜13:00/14:00〜18:00

お知らせNews

2026.07.04

「歯周病」はお口だけの問題じゃない〜糖尿病・心臓・誤嚥性肺炎との深い関係〜【沖縄県豊見城市 歯医者】

沖縄県豊見城市翁長にある歯科医院、モリヤデンタルオフィスの院長・歯科医師の森谷良孝です。

「歯ぐきから血が出るけれど、痛くないから大丈夫」——そう思っていませんか。歯周病は痛みが出にくいまま進行し、気づいたときには歯を支える骨が溶けていることもある病気です。さらに近年は、歯周病がお口だけでなく全身の健康とも深く関わることがわかってきました。このページでは、歯周病がどのように進んでいくのか、糖尿病や心臓・血管の病気、誤嚥性肺炎とのつながりについて報告されていること、そして毎日のセルフケアと歯科でのケアでできる予防について、できるだけわかりやすく整理してご紹介します。

目次

  1. 歯周病とはどんな病気か
  2. 歯周病と糖尿病の「双方向」の関係
  3. 心臓・血管の病気とのつながり
  4. 誤嚥性肺炎との関係
  5. 今日からできる予防と、歯科でのケア
  6. 歯周病になりやすい人・生活習慣
  7. 豊見城市で歯ぐきが気になる方へ

1. 歯周病とはどんな病気か

歯周病は、歯と歯ぐきのすき間にたまった細菌(歯垢・歯石)によって歯ぐきに炎症が起き、進行すると歯を支える骨が溶けていく病気です。初期はほとんど自覚症状がなく、出血や口臭、歯のぐらつきが出るころには進んでいることが少なくありません。

歯周病は、いくつかの段階を経てゆっくり進んでいくと一般に説明されています。はじめは、歯と歯ぐきの境目にたまった細菌のかたまり(歯垢・プラーク)によって歯ぐきだけに炎症が起きた状態で、これを「歯肉炎」と呼びます。歯肉炎の段階では歯を支える骨はまだ溶けておらず、ていねいなセルフケアと歯科でのケアによって、健康な状態に近づけられる可能性があるとされています。一方で、炎症が続いたまま進行すると、歯と歯ぐきのあいだのすき間(歯周ポケット)が深くなり、やがて歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく「歯周炎」へと移行していくと考えられています。

この病気がやっかいなのは、とくに初期の段階では自覚症状がほとんど出にくいという点です。むし歯のように強い痛みが出るわけではないため、「歯みがきのときに少し血が出る」「朝起きたときに口がねばつく」「以前より歯ぐきが下がった気がする」といった、見過ごされやすいサインのまま進んでいくことが少なくありません。痛みやはっきりとした歯のぐらつきを感じて来院されたときには、すでにある程度進行していることもあります。だからこそ、症状がないうちから歯科医院でお口の状態をチェックし、歯ぐきの検査を受けて現状を把握しておくことが大切だと考えられています。なお、ここでお伝えする進行の段階はあくまで一般的な目安であり、実際の状態や進み方には個人差があります。気になる症状がある場合は、自己判断せずに歯科医師にご相談ください。

2. 歯周病と糖尿病の「双方向」の関係

歯周病と糖尿病は、お互いに影響し合うことが知られています。糖尿病があると歯周病が悪化しやすく、反対に、歯周病の炎症が血糖のコントロールに悪い影響を与えることが報告されています。歯周病の治療によって、糖尿病の指標が改善する可能性も指摘されており、両方を一緒に管理していく視点が大切です。

こうした関係は「双方向(お互いに作用し合う)」と表現されることがあります。糖尿病によって体の抵抗力や組織を修復する力が影響を受けると、歯ぐきの炎症が起こりやすく・治りにくくなる傾向が指摘されています。逆に、歯周病による慢性的な炎症が体に続いていると、血糖を下げるしくみがうまく働きにくくなる方向に影響しうる可能性が報告されています。そのため、糖尿病で通院されている方が歯ぐきのケアもあわせて行うこと、また歯周病で治療を受けている方が血糖値の管理にも目を向けることは、いずれもお口と全身の両面から見て意味のある取り組みだと考えられています。実際の治療方針や効果には個人差があり、ここでの内容は一般的に報告されている関連を示すものです。糖尿病や血糖値について不安がある方は、歯科医師だけでなく、かかりつけの医師にもご相談ください。

3. 心臓・血管の病気とのつながり

歯周病による炎症やお口の細菌は、血管を通じて全身に影響を及ぼす可能性が指摘されています。動脈硬化や心臓の病気との関連を示す研究もあり、お口の健康を保つことが、全身の健康管理の一部だと考えられるようになってきました。

そのしくみは現在も研究が進められている分野ですが、歯ぐきに慢性的な炎症があると、その影響や細菌・細菌が出す物質が血流を介して全身に広がり、血管の状態に関わってくるのではないかという見方が示されています。狭心症や心筋梗塞といった心臓・血管の病気には、喫煙・食生活・運動・血圧・血糖など多くの要因が関わっており、歯周病だけが原因になるわけではありません。あくまで、お口の健康を含めた生活習慣全体を整えていくことが、全身の健康を守るうえで役立つと考えられている、という位置づけです。歯周病を予防・管理することが、こうした全身のリスク管理の一部として意味を持ちうるという視点で、日々のケアを続けていただければと思います。

4. 誤嚥性肺炎との関係

飲み込む力が弱くなると、お口の細菌が唾液とともに気管に入り、肺炎(誤嚥性肺炎)を起こすことがあります。お口を清潔に保つこと(口腔ケア)は、特に高齢の方の肺炎予防の面からも重要だと考えられています。飲み込む力やお口の衰えが気になる方は、あわせてオーラルフレイル(お口の衰え)についても意識していただくとよいでしょう。

本来、食べ物や唾液は食道へと送られますが、加齢や病気などで飲み込む力(嚥下機能)が低下すると、誤って気管のほうへ入り込んでしまうことがあります。このとき、お口の中に細菌が多い状態だと、その細菌が肺に達して炎症を起こす一因になりうると考えられています。だからこそ、ふだんからお口を清潔に保ち、細菌の量をできるだけ減らしておくことが、誤嚥性肺炎の予防の面からも大切だとされています。ご自身でのケアが難しくなってきた方の場合は、ご家族の手助けや、歯科でのプロフェッショナルな口腔ケアを取り入れることも一つの方法です。お口の清潔を保つ取り組みは、食べる・話すといった毎日の生活の質を支えることにもつながります。なお、誤嚥性肺炎には飲み込む力や持病など複数の要因が関わるため、お口のケアはリスクを下げる取り組みの一つです。むせ込みや発熱、飲み込みにくさが続くときは、歯科だけでなくかかりつけの医師にもご相談ください。

5. 今日からできる予防と、歯科でのケア

予防の基本は、毎日のていねいな歯みがきと、歯ブラシだけでは届かない部分の歯間ケア(フロス・歯間ブラシ)です。そのうえで、自分では取りきれない歯石を定期的に歯科医院で取り除き、お口の状態をチェックすることが、歯周病の進行を抑えることに役立つと考えられています。当院の歯周病治療・予防歯科の診療案内では、歯ぐきの検査からご自宅でのケア指導、定期的なメンテナンスまでの流れをご案内しています。むし歯のチェックなど一般歯科でのお口全体の予防とあわせて続けることが、歯と歯ぐきの健康を保つための大切な取り組みです。

歯と歯のあいだは、歯ブラシの毛先だけではどうしても汚れが残りやすい場所です。歯ブラシによる清掃は歯の表裏やかみ合わせには有効ですが、歯と歯のあいだの清掃には十分でないと一般に説明されており、ここに汚れが残ったままだと、そこから歯ぐきの炎症が始まりやすいとされています。そこで役立つのが、デンタルフロスと歯間ブラシです。使い分けの目安としては、歯と歯のすき間が狭い部分にはデンタルフロスが通しやすく、歯ぐきが下がってすき間が広がっている部分には歯間ブラシが入りやすい、と一般的に考えられています。どちらが自分に合っているか、また歯間ブラシのサイズ選びに迷う場合は、歯科医院でお口の状態に合わせてアドバイスを受けると、無理なく続けやすくなります。強くこすりすぎて歯ぐきを傷つけないよう、やさしく動かすこともポイントです。

セルフケアに加えて、定期的に歯科医院でメンテナンスを受けることも、歯周病の予防では重要だと考えられています。毎日ていねいにケアをしていても、歯石は自分では取りきれず、磨き残しが少しずつたまっていくためです。定期検診(メンテナンス)の間隔については、お口の状態やリスクによって異なり、数か月ごとを一つの目安として考える方が多いものの、決まった日数があるわけではありません。歯ぐきの状態が落ち着いている方と、歯周病が進みやすい・再発しやすい方とでは、適した間隔は変わってきます。ご自身に合った通院のペースは、検査の結果をもとに歯科医師・歯科衛生士と相談して決めていくのがよいでしょう。「痛くなってから行く場所」ではなく、「悪くならないように通う場所」として歯科医院を活用していただくことが、歯と歯ぐきを長く保つことにつながります。

6. 歯周病になりやすい人・生活習慣

歯周病は誰にでも起こりうる病気ですが、なりやすさや進みやすさには、いくつかの生活習慣や体の状態が関わると一般に説明されています。代表的なものとして、まず喫煙が挙げられます。たばこは歯周病の危険因子の一つとされ、喫煙者は非喫煙者にくらべて歯周病にかかりやすく、また進行しやすい・治りにくい傾向があると報告されています。次に糖尿病も、喫煙とならぶ大きな関わりを持つ要因として知られ、前の章でふれたように、血糖の状態と歯ぐきの炎症はお互いに影響し合う可能性が指摘されています。

そのほか、毎日のセルフケアが不規則になりがちで磨き残しが多い状態が続くこと、歯ぎしりや食いしばりの癖によって歯や歯ぐきの組織に負担がかかること、不規則な生活やストレス、加齢にともなう変化なども、歯周病のなりやすさに関わりうると考えられています。これらはあくまで一般的に指摘されている要因であり、当てはまるからといって必ず歯周病になる・進行するというものではありません。逆に言えば、禁煙や生活習慣の見直し、ていねいなセルフケア、定期的な歯科でのチェックといった日々の積み重ねによって、リスクを減らしていける部分があると考えられます。気になる習慣やお口の状態がある方は、ご自身の状況に合わせたケアについて、歯科医師にご相談いただければと思います。

7. 豊見城市で歯ぐきが気になる方へ

「出血するけど痛くないから」と放置せず、気になる方は一度お口の状態を確認しましょう。当院では、歯ぐきの検査から、ご自宅でのケア方法のご案内、定期的なメンテナンスまでサポートします。

参考情報
日本歯周病学会
日本歯科医師会 テーマパーク8020(歯とお口の健康)
24時間ネット予約はこちら

お電話でのご相談:098-850-3239


この記事はモリヤデンタルオフィス 院長・森谷良孝が監修しています。歯学博士。※歯周病と全身疾患の関連は研究が進められている分野であり、効果や影響には個人差があります。診断・治療については歯科医師・医師にご相談ください。

医院案内Information

  日祝
9:30〜13:00
14:00〜18:00

モリヤデンタルオフィス

〒901-0223 沖縄県豊見城市翁長854-2サクセスビル101
運営:医療法人豊良会モリヤデンタルオフィス / 代表者:理事長 森谷良孝
初診オンライン予約